世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
カテゴリー:ハードコア
リュウジさんはビトウシャやココバットにもいたけど、ここで聴ける演奏がベストだと思う。
ADKからのソノシートということで、皆大好きなあの音。まさにハードコア。音がとにかくカッコイイ。
ザラザラしたノイジーな感触がいいのかな。センスも最高。
カセットの「LICENSE TO KILL」は聴いたことないが、このバンドの良さはもっと評価されるべきかもしれない。
「脳天ファイラ」という曲名を見て、聴いて、全国のパンクスは何を思っただろう。
この曲名を口に出すたびに、「ところでファイラって何語?」と決まって聞かれるのでここで回答しておこうと思う。
ファイラとはずばり中国語である。ちなみに「壊了」と書く。
脳天がぶっ壊れてお釈迦ですよ~、という意味を短縮すると「脳天ファイラ」なわけ。
脳天ファイラをそのまま中国語にすると「脳袋壊了」で通じます。
Sha-Londonを聴く上での豆知識。
ところで肝心の内容は…、まぁ、カッコイイので聴いてみましょう。
久しぶりにこのブログ書きます。
で、何を取り上げたらいいのか分からなかったのでひとまず王道なパンク・ハードコアで行こうと思いまして…、でまずは第4にしました。
一時期中古屋でよく見たこの盤も、今では高値の花となっていますね。1万越えるとか越えないとか…。で、内容はどうなのかというと、これがかなり良い(私的な好みの問題ですけど)のです。
ちょっと緩めで、マスベ風でもあったりするけどすかすかした感じが心地良く、変なパンクとしてではなくこれこそ正統派として聴かれるべきなのかも、と思うぐらいに重要な一枚です。
B面(正確にはA´面)の最後の曲とかは、よく暇なときにギターで弾いて遊んだりしました。
実はけっこう思い入れあるレコードなのかもしれません…。久々に聴きたいけどテープに落としたやつしかないのでそれで我慢。
久しぶりにハードコアが聴きたくなるときもある。が、そんなときに限って何を聴こうか迷ったりする。
レコード棚からあれこれ引っ張り出して、ジャケを眺めたりした後、結局聴くのはこういった元祖ハードコアだったりするわけだ。
TOUCH & GOの看板バンドでもあるFIXの、これは編集盤。無難な選択として自分がよく聴くのはこれである。
80年代のミシガン州には、こんなバンドがいた。それだけで充分だと思う。
このアルバムの良さは、何も思い浮かばないときになぜか手が伸びて、聴いてみるとスカッとした気分になれるところであろうか。
USコアファンなら皆聴いているであろう一枚だが、あえてこういうアルバムを聴きなおすというのもまた再発見なんかもあっていいかもしれない。
しみったれた叙情性を確実に破壊せしめる怨念形のパンクである。土着的なデカダンスを前面に押し出したとき、たいていの三流バンドならばただの「湿ったパンク」で終わってしまうところを、あざらしはサウンドの持つ深さと鋭さを身につけることによって簡単にクリアしてしまっている。
中途半端なコンセプトは笑いに転化しかねないという危険性を帯びているが、あざらしには徹底したある種の職人意識というか、しっかりとしたイメージの固定が貫徹されているめがゆえに、純粋にカッコイイバンドとして体験することができるようになっている。
本作では以前に比べてテクニックの向上がみられ、世界観をより一層広げることに成功している。東京は高円寺20000Vで行われたライヴも、パンクバンドとしての勢いを充分に感じさせる見事なステージングであった。
いつかメグ子嬢には和風ドローンノイズサウンドをバックにポエトリー・リーディングスタイルでソロ作品を発表してもらいたい、というのが私の夢だったりする。初期のカレント93の和風版のような感じで。そのときには私が機材かついで北海道まで行ってもいいかな、なんて思っている。それくらい作ってみたい。
今後が楽しみなバンドである。
また、本作「アザラシイズム」は作品として完成度の高いものであるし、数量も限られているので未聴の方はぜひ早めの入手をオススメしたい。
原点。
何も言うことはない。
ここから全てが始まって、それはいまだに動き続けている。
ハードコアパンクの精神が日本で独自に開花したことを証明する、加速した存在の切れ味が鋭すぎるソノシート。
いまだに再発されず、何万もの値がつく本作が伝説になるのは仕方がないとしても、このカッコイイサウンドと初期衝動の興奮が、変なプレミア値のせいで遠くへ行ってしまうのはなんだか悔しい。
タムのギターも、ここでは初期衝動的なパンクの勢いをしっかりと放出しているし、スターリンは聴けるのにチフスが手に入らないという現状は、なんだかタムのファンにとっては切ないような気がする。
このチフス、あとミドルクラス、ハロウィン、変態クラブあたりの音源が正規に発売されるならば、かつてのファンからこれからのパンクスまで、幅広い層にとって嬉しい時代になるのでは? と思うと、夜も眠れないのはとらぬ狸のなんとやら。
でもそんな時代になってほしいものだ。
そろそろ始めないと、せっかく覗きに来ていただいている皆様に申し訳ないので、少しづつ復活したいと思います。
広島ハードコアの自我は、GASと並んで当時のシーンを代表するバンドであると思う。
自我に関してはこの3曲入りソノシートと自殺レーベルのオムニバスでしか音源を聞いたことはないのであるが、他にも何か出しているのだろうか?
GASがこの前再発していたが、私は自我も大好きなので、できればこちらも出して欲しかった。もし誰も出さないなら出しちゃいたいけど、ご本人たちはその予定は無いのだろうか?
GASの再発も、後期の音源が入ってなかったし、あれはもっとライヴ音源も増やして二枚組みなんかで出して欲しかったなぁ、と贅沢な要望もさりげなく言っておく。
自我はライヴもけっこうこなしていたので、音源は捜せばもっと出てくるんじゃないかと睨んでいる。
なんにせよ、こういった良質なバンドの音を誰かに教えたくなるというのは、私の昔からのクセなので、更新も滞りつつも続けていこうと思う。
自我の壁!!!!!
大好きな加害妄想レコード。ジャケはソフトな感じだが、中身はハードなジギャク節。藤井氏のセンスはいつも最高だ。
愚鈍やバスタードに比べると、活動期間の短さもあってかあまり語られないバンドだが、このEPの気合いは物凄い。というより加害妄想はいいレーベルだったと実感できます。
愚鈍のカセット「腐臭」のピアノの音とノイズまみれのハードコアを聴いて以来、ずっと愚鈍周辺は何か特別な感触があったのであるが、やはりその斬新な空気を作り出していたのは藤井氏であったと思う。ここでのプレイはそこまで極端なものではないが、初期愚鈍で聴けるものと共通の凄みは持ち合わせていると思う。天才藤井氏が残したジャパニーズ・ハードコアの佳作である。
日本特有のデカダンス(任侠、寺山、ザ・スターリン)などの世界を極端に凝縮して、パンクサウンドで拡大してみせたのがあざらしである。
ここ最近のバンドの中ではその潔い姿勢が目だち、かなり気に入っている。
ボーカルのメグ子嬢はJ.A.シーザーやナゴム関連などもバッチリ聴き込んでいるそうで、今後の活躍が楽しみな逸材だ。
初期の頃はスターリンのカバーをやったりして直球のハードパンクだったのだが、最近リリースされたカセットに収められた『夜の底』なんかを聴くとその幅の広さとテクニックの向上に驚かざるをえない。ついにあざらしもここまできたか~、などと嬉しくなってしまう。
活動を再開したので、そろそろフルアルバムも出して欲しいのだが、メグ子嬢もライヴなどで忙しいらしいので、レコーディングはじっくり腰をすえて頑張ってもらいたいものである。
再びハードコア特集。
ボーンズです。これまた不思議な感じのコーラスとかもバッチリ入っている名作。
プレス枚数が少ないのか、あまり中古で見かけませんが、やっぱりプレミアついてるんでしょうか?
この時代の関西のハードコアは本当に面白く、もっと知名度があっても良いものなのだが、紹介するメディアが存在していないが故にどんどん埋没していっているような気がしてならない。できれば積極的にサルベージしたいのだが、私もどれをどこにしまったのか、売却したのか誰かに貸しているのかすら分からないという杜撰な管理をしているがために、このような遅々としたペースでの紹介になってしまっているのである(いいわけ)。
今現在の耳で突然こういった音源を聴くと、人によってはかなり奇妙に聴こえるかもしれない。ただ、その違和感こそが「味」なのであり、こういった過去のパンクが持っている良さというのはそういう部分にこそ内在している。
できればガイドブックみたいなものをきちんとどこかの出版社が作成し、こういった盤もしっかり紹介&再発して欲しいものだが、やはり世の中金にならないことには皆積極的にならないもので、かつてのヒット作や話題作は持ち出しても、こういったレコードは素通りしてしまっているというのが現状なのである。
そしてそれがただ単に紹介されていないというだけで「誰も知らない音楽=つまらない音楽」というくだらない図式を一般層へ組み立ててしまう危険性すら秘めている。
妙な誤解や誤った認識をこれから音楽へ興味を持つ世代へ持たせないためにも、ここで断言しておきたい。
この世につまらない音楽など無い。
いわゆる何も考えてないようなコメントはつまらないので全部削除します。
外人業者・荒らしの類はすべて削除していますが、もっと面白いことしてください。面白ければ削除しませんので。。。
というわけでフリーダムを持ち出したのは、最近日本のハードコアが少ねぇじゃねえか、という苦情(苦笑)があったからであり、もっとみんな自由にやってもいいんじゃないかな? という思いが強くなってきたからである。ただでさえ規制が多い世の中で、更に自ら必要も無い足かせを嵌めて自虐的に笑うというのはどうかと思う。
表現ぐらいは自由にした方がいい。それは他者によって気にくわない類のものであるならば、そういう人はシャットアウトするだろうし、発信する側が自主規制するような腰の引けた状態であっては、先へ進む道が見えることなどないからだ。
ここに入っている音は大変ユニークである。ハードコアというのは一本調子な性質のものでは決して無い。こういった不可思議な音がレコードとして記録されているという事実が既に自由なのである。
残念なことに、入手においては自由度は低く、けっこうなレア盤となってしまっている。だが、私にはこういった趣のあるハードコアパンクが正等に評価されるフリーダムな時代がすぐにでも来るような、そんな気がしてならない。
中東は燃え続ける。
こんなに真摯なメッセージが、当時のハードコアにしては珍しい高音質で、バンと提示される。
このEPの魅力は計り知れない。
クレイはオムニバス以外ではこのEPしか出していないのだが、いまだにその強烈な存在感を支持する者は後を絶たない。
いわゆる型にはまったパンクではなく、全力で叩きつける演奏が新鮮だった。そんな日本のハードコアを語る上で絶対に外せないのがこのシングルである。
残念なことに、ドグマリリースということもあってか、再発はされていない。よくオークションで馬鹿みたいな高値がついているが、たま~に輸入盤のパンクコーナーで間違えて200円とかで売られていることがあるので、そんなときは絶対に買った方がいい。
巨大の音の塊とポリティカルなメッセージがボコボコ殴りかかってくる壮絶なバンドである。
再発についていろいろ考えていて、僕が個人的に最も再発して欲しいのは何かを考えたときに一番最初に浮かんだのがこのジャンキー。
正統派な音ですね。めちゃくちゃカッコイイハードコア。
たしか横浜のバンドで、ホールドアップからのリリースです。
こういった優れたバンドの音源が再発されずに、腐るほど在庫の余っている商業音楽が再発されるような現状には異を唱えます。再発そのものの活性化は嬉しいけど、大ヒットして中古盤が安価でごろごろしているようなものを金目的でなんとなく再発するメジャーレーベルは、一つこのジャンキーでもリリースして汚名返上してみては? と思う。
それと、こういったレア盤に偏った神格化、伝説化を行うことも危険ですね。そんなにいいものなら何故再発されない? という疑問から、音楽業界が大して聴き手の意見を汲んでいないことが浮き彫りになってしまいますから。
つまり、金と力のあるレーベルは一刻も早く再発を活性化させていくべきです。超メジャーな歌謡曲レーベルからジャンキーが出たって、喜ぶ人はいても失望する人間はいないでしょう。だからこそ、やってみるべきだと思います。
何万枚も毒にも薬にもならないCDを製作して、音楽を知らない子供たちを騙して売りつけるようなマネをするなら、100枚でも200枚でもいいから価値あるリリースをしてほしい。本当に消費されるべき音楽っていうのはそういうことなんじゃないかな?
もうここ最近の再発ラッシュで久し振りに新譜を買いまくってます。財布が…。
このスターリンも、ブートで出回ってたモノよりも全然音質がイイ!! 内容は大体知ってたけど、あらためてCDで聴くとカッコイイですね。特に達也のドラムが気持ちいいぐらい暴れてます。良次雄のギターはちょっといつものパワーがないかな? と思ったんですが、聴き込んで行くと「ああ、なるほど」というような感想も持てるようになり、もうOKです。
スターリンの歴代ギタリストの中では個人的には金子あつしが一番好きなんですが、タムにしても良次雄にしても、独特の「音」を持っているというのが素晴らしいと思いました。
ところで、何でこれを買ったかというと、ユニオンで買うと特製のスターリンマグカップなるものが貰えたからで、これは今毎日職場で愛用しています。真っ黒なボディにスターリンのロゴが入った実用的な一品です。マグカップだけでもう満足。
そんなわけで、年末の日本80sパンク・ハードコア祭り&再発祈願特集がこのブログでも始まりましたが、そろそろ再発してほしいものを書くコーナーなども設けていこうと思うので、末永くおつきあいください。欲しかったものが手に入ったときの喜びは、やはり皆で分かち合いたいものですからね!
ハードコア史上究極のアンサー。入手困難な初期音源をまとめた最強の一枚である。
この奇怪なドラム(もたついているのかわざとなのか不明)や、突っ走るヤケクソな勢いには今聴いても頭が下がる。
本気でカッコイイ演奏。文句なしに盛り上がれる熱狂的な空気が気持ちいい。
エクスキュートはやはり初期の直球ハードコアが一番なのですが、このリーズナブルだったアルバムにもプレミアがつき、オリジナルのソノシートなんてオークションで5万ぐらいするという異常なものなので、どんどん伝説として語り継がれるだけの存在になってしまいまったが、そろそろ正式に再発してもいい頃じゃないかと思う。
クリミナルフラワー以降の独特なポジパン風の曲も嫌いじゃない。が、やはりエクスキュートといえば初期のあのイメージが強烈なので、未聴の方にはできれば最初に初期音源を聴いてほしい。
このレコードが入門編としては最適だったのであるが、残念なことに入手困難であるという現状から、当分エクスキュートが再び解放される日は訪れないだろう。
なんとももったいない話である。
まさに仙台の最強面子!
B まあがれっと じゅん(責任転嫁)
Vo りゅうぢ(DISARRAY)
Dr ひでき(REBEL)
そしてギターはブラッドベリーのヒロミさん。
ここでもりゅうぢ氏のボーカルはカッコよく、素晴らしいハードコアソノシートである。
「気弱そうに施しを受けたら賢者を背後から殴り倒す」
いったいこの世界観は何なのだろうか? 純粋な悪を描くにしてはいささか狂気的に思える。そしてあの渋いハードコアサウンドが状況を盛り上げ、混沌は拡大したまま幕を下ろす。
仙台には行ったことがないが、とんでもないところなんだろうな、と思わせてくれたのが責任転嫁とこのビトウシャであった。
ギターの音が真正面から迫ってくる、まさにジャパニーズ・ハードコアなのだが、私はヒロミさんのブラッドベリーの方のライヴ音源などは聴いたことが無い。おそらくG-ZETのCDに入っていたあのスタイルなのだろう。
もっと他にも聴いてみたいが、そんなに音源の残っている人達でもないし、未発表モノの再発を待つことくらいしか私に出来ることは無い。ただ、とにかく興味が尽きない魅力を持っていることは確かである。
つまらない誤解から責任を他人になすりつける、という技がある村には伝えられているとする。そしてそれを黒魔術の研究家が目撃したとしたらどう思うだろうか?
おそらくそれは悪しき魔法として認識されるだろう。オカルトに小道具は必要無いのである。だからこそ、責任転嫁は呪われた呪術としての側面を捨て去ることが出来ない。
もし、動物の死骸や人間の体液を用いる儀式を間に介在させてしまったら、それはもはや責任転嫁では無くなってしまうだろう。小道具を使うリアリティ重視の黒魔術には魅力などないのである。
そしてついにこのアルバムが再発された。
仙台のパンク、と聞いて私は真っ先にこのバンドを思い浮かべる。「アルカリ液」や「IN THE SHADOWS」は何年経っても素晴らしい名曲であるし、レアアイテム化して一般層が聴けなかったという状況を打破したという意味でも今回のリリースは快挙である。
このバンドが持っていた不思議な魅力は、今もなお強烈に鳴り響いている。
ハードコアだと思って買ったら、スローなホラーパンクだった。
多分大阪のバンドで、リリースはスケルトンレコード。
いったいこのバンドは何の影響でこんなサウンドになったのだろう? ミスフィッツにしては勢いが無いし、ポストパンクにしては荒削り過ぎる。
特に異様なのはB面一曲目。何を考えたらこんな気味の悪いコーラスを入れられるんだろうか?
とにかくあらゆる意味で不可解な一枚。こういうのを聴くと、本当にジャンルとか時代背景とかどうでもよくなりますね。最高です。
ちなみにこのキマイラというバンドの曲はここでしか聴いたことが無いのですが、他にも作品があるなら知っている人教えてください。
GAIの記念すべき一枚目。もうすでにこの時点でノイズコアとしてのサウンドは完成させているし、ラストのBLOOD SPIT NIGHTでは後のスワンキーズ・サウンドとの共通点も見られる。
これとは別に1981~1985というカセットが出ているのだが、そちらの方はCD化されていない模様。でもほとんどの音源はまだCDで入手可能(ただし定価が妙に高い)なので、どうしても欲しいという人は買ってみてください。スワンキーズもガイもとにかくカッコイイです。
パンクという意識がここまでストレートに打ち出されると、やはり嬉しくなりますね。聴いているだけで気分が高揚してくる凄い一枚です。
一本の筒を常識と喩え、その真ん中を切断し、断面から覗いたものが抑圧された本能であったならば、人間の道徳などただの空虚な装飾に過ぎない。
ハードコアがその切断面を露出するための刃物として機能するなら、我々にとってもっとも有効な道標、もしくはワクチンに代替すべき存在なのかもしれない。
リップに吹き飛ばされ、システマに切り刻まれ、ガーゼに消毒され、オウトに嘔吐するといった一連の浄化の流れで理解するものは、やはり実存であるのだろう。存在の中に込められた何者かの意思など無いのであるから、自意識の位置と形態にこそ解きほぐすカギは隠されているはずだ。
この一枚さえあれば、現実世界を生きることに何らかの指標を打ち立てることが可能である。それは逃げ道であるかもしれないし、突破口かもしれない。ただ、良い方向へ向かいたいならば、これを聴かない手は無いだろう。
4バンドの新録EPを集めて一枚に、というコンセプトは、無意識のうちにとんでもない装置に変貌していたのである。まさに究極の一枚。
元モブスのシンさんがヴォーカルの超強力ロックンロールハードコア!!
このアルバムはメンバーチェンジを経て、過去の名曲も収録した集大成的一枚。とにかくシンさんのワイルドなヴォーカルが危ない魅力たっぷりなんですが、うねりまくる元ボーンズのFUNNYARA氏のベースも素晴らしく、更にギターにオウトのカツミ氏、ドラムに元モブスのトシ氏が加入したため物凄い迫力になっています。これは関西ハードコア史から見てもかなり重要な面子ですね。
名曲揃いなので一枚通してカッコイイわけですが、何よりもラストの「MAD SISTER」が終わった後に、もう一度再生スイッチを押してしまう衝動に駆られるのがこの盤の凄いところ。
何度聴いてもカッコイイです。ロックンロールコアならシティ・インディアン。本当に凄いバンドでした…。
ぶっかけろ!!
ガーゼは初期の音源から最近のライヴまで全てカッコイイ。
あの突っ走る重さはどこから来るのだろう? 逃げ道を塞がれてもなお走り続ける切迫感と、あらゆるものを破壊する殺傷能力も兼ね備えた、日本が誇るべき最強のハードコアである。
歌詞もよく聴くと真摯なもので、あの吐き捨てるようなヴォーカルスタイルで迫られたらもう腰が抜ける。現在まで一貫してハードコアな姿勢を保っていることにも注目だが、その音楽スタイルの堅実さこそがガーゼの魅力だと思う。
伝えるというより、叩きつけるといった風情のメッセージが、あのサウンドでやってくる。どう考えてみても唯一無比のバンドであろう。純粋さにおいては右に出るものはない。
ガーゼの楽曲をただの直接的表現として敬遠しているようならば、一度彼らのライヴに足を運んでみるといい。そこで展開されているのは決して直進するだけのエネルギーではなく、内部に入り込んで複雑に作用する消毒液なのである。
もはや限界はどこにも無い。
たしか大阪のバンド。
このソノシートは二曲目の「チンピラ」という曲がカッコよかった記憶はあるんですが、細かいことは既に忘却しました。
SLASH THE THRASH 1987と書いてあるとおり、スラッシュなサウンドで、コーラスもばっちり決まっているとても律儀な一枚。スラッシュメタルにしては荒削りな感じなのでやはりハードコアなんでしょうかねぇ。まぁジャンルなんてどうだっていいんですが。
もうちょっと音源があればいいんですが、生憎これしか聴いたことありません。他にも出ているんですかねぇ。
ノリのいい演奏なので、ライヴとかでは盛り上がっていそうですね。見てみたかったなぁ…。
眼球が回転する。彼は夢見心地だが、私は彼を知らない。私は彼を知りません。I don't know him。行方不明のアトミックボム、そしてその後の結果へと道は続いている。
悪夢背負って生まれたのは、ヒロシマが持っている宿命だ。
しかし、GASの荒廃した土地に残された憤りのような感情は、ヒロシマという土地の呪縛だけであったのだろうか?
起爆力は原子の力を応用しなくとも、個人の中に各々存在している。GASの根本にあるモノはそのドロドロとした得体の知れない怒りなのかもしれないし、まったく関係の無いエネルギーによるものかもしれない。
ここにあるサウンドは因縁や怨恨から来る怒りではなく、かといって社会的な反骨精神でも無いような気がする。本当のことを知っているのはGASだけであるが、呪われた部分の摘出は今もなお行われてはいないのだ。
真相を見たければ2100円を支払って本盤を購入してみればよい。そこにはあなただけの解決が待っているだろうから。
改革を起こすことがどれだけ困難かを考えてみると、改革を始めようとする初期衝動すらも萎縮してしまう。面倒なこと、リスクを負うこと、多大な時間と労力を費やすことを、我々は無意識的に回避してきたはずだ。だから「日本でのパンクムーブメント? そんなもんねぇよ」ということになってしまい、ここにあるような優秀なハードコアパンクが一部の好事家たちのおもちゃにされてしまうのである。
その現状を打破するとなると、それはもうその時点でパンクムーブメントをもう一度起こすことと同じなので、再び最初の疑問へと立ち返ることになる。つまり、面倒なので中止。だ。
このアルバムがここまでの勢いを保持しているのは、『新しい何か』を全員が目指していたからであり、ハードコアがナチュラルに改革の作用を備えていたからである。
ギズム、エクスキュート、アブラダコ、ラフィンノーズ、クレイ、G-ZET。彼らの音を聴いて何かを始めた人間もいるし、何かを終わらせた人間もいるだろう。どちらにせよ、停止しなかった、という事実がハードコアの証明であり、動き続けるという運動で考えた場合の改革が、このレコードで聴けるグレートパンクである。
めんどくせぇ、と言う前にこれを聴いてほしい。そして既に自分が改革の一部として機能しているんだとうまく錯覚しさえすれば、たった今から周りはパンク・ムーブメントなのである。これほど便利な社会参加ツールも他に無いだろう。
朽ち果てたメタルやパンクなど必要ない。
ここにあるのはまったく新しいモノ。ランディ内田はやはり天才ギタリストだった。
というのもここ数日の間、本作収録の「ナイトメア」をコピーしまくっているからであって、実際に弾いてみて初めてわかるランディ内田の「凄み」みたいなものを痛感したからである。
まず、リフの間に挿入される奇怪なハーモニクス。これがまた難しい。通常の音楽ではあり得ない筈の構造がいきなり最初のリフで飛び出すのだからその時点でかなりの驚きだが、ソロに突入すると更に複雑怪奇な動きを行わなければならず、ランディ内田はこんなのをよく弾いていたなぁ、などと間抜けな顔で感心しっぱなしだ。
ソロに入ってからはまず速弾きのピッキングでごまかし、ランディ内田氏特有の小指多用スケールをかました後、謎のトリルを挟んで、鬼のようなチョーキングにまたトリル。キメはいつもハーモ二クスかアームでびよびよやればなんとかなるのだが、通しでソロを弾くのは至難の技である。
で、うまくソロをキメたとしても、その後にまたあのリフのハーモニクスが待ち構えている。ここで多くのギター・キッズが命を落とした筈である。実際聴いてみても分かるとおり、ランディ内田氏自身も、ソロ後のハーモニクスは少々暴れ気味でヤケクソ感が伝わってくる。これは中途半端な意気込みじゃ弾けない曲だ。
で、聴けば聴くほど、ランディ内田氏のプレイはランディ・ローズのプレイを曲解してアレンジしたものであるというのが良く理解できた。ランディ・ローズのトリルやハーモニクスを、ランディ内田氏は独自のアレンジ(リフの間にハーモニクスなどの変則使用)として消化しているのであり、そこに横山サケビ氏のボーカル(咆哮?)が絡むのだから『早過ぎたメロディック・デス・メタル』といわれても不思議ではない。
実際、ここまで面白いギターを弾くハードコアのミュージシャンを私は他に知らないし、彼のギターを「メタル」の一言で片付けてしまうようなことはしたくない。
全国のギター・キッズ(この呼称も80年代メタルっぽくてなんか抵抗あります)は、今こそフライングVを買ってランディ内田先生のプレイをコピーしてみよう! きっとその奇怪なプレイに脱帽するだろうから。
まぁ、それで二度とギターを弾かなくなってもいいし、ギズムのコピーバンドを始めたっていい。ランディ内田という素晴らしいギタリストがいたことを、今後絶対に忘れてはいけないということだけ伝えておきたかった。
ランディ内田氏が亡くなり、もうだいぶ経つが、彼のギターに憬れたハードコア少年たちはまだたくさんいるし、私もその一人である。
ギズムの曲はメタルもパンクも関係なく、ただ純粋に「カッコイイ曲」だった。だから私は初めてギズムを聴いた時の新鮮な気持ちを大切にしたい。ジャンルもクソも関係なく、ひたすら強度のある音楽を私は好きでいたいのである。
ちなみに、ジャケをスキャンしたら反射しまくって黒っぽくなってしまいました。皆さんどうやってこのジャケを取り込んでいるんでしょう? 謎です。
三枚目とかは売ってしまったのですが、この二枚は物置に封印されていました。
やはりこの時期の関西のハードコアはおっかなくてカッコイイです。
モブスといえばモホークスなんですが、モホークスの音源は残念ながら持ってません。以前とある経路でライヴテープを入手し、聴いていたのですが、そのテープも何度目かの引越しの際に紛失してしまいました。あとはメマイという物凄くカッコイイ人達がいたのですが、これまた音源や資料はナシ。ナシといえば「ナシ」という人達もありましたっけ? この周辺はまだまだ深いです。
もともとモホークスのメンバーがこのモブスと、バウズというバンドに分かれたのですが、個人的にモブスはメチャクチャ好きだったので、バウズの方はあまり聴いてないのです。
この二枚で聴ける危険な香りのハードコアはとんでもなく凄まじく、ゾウオとかメマイ、ギズムなんかが好きなら確実にオススメです。って、そこら辺聴いていたらこれも聴いてますよね。
割と体育会系というか、ドスの効いたボーカルや重みのある演奏のため、おっかない感じが滲み出ていますが、ライヴはもっと怖かったそうです。ちなみに私は見てません。多分怖くて今でも行けないかも。
一時期(モブスの時代から10年後ぐらい)お化粧バンドが流行りましたが、モブスの化粧は他のバンドのようになよなよした感じではなく、逆に怖くて最高でした。あんな怖いメンバー写真は他ではあまり見ないですね。個人的に大好きなバンドです。
明朗闊達な表現であれば、どのようなバンドでも評価されると思ったら大間違い。根本にあるべく表現に対する思想の質・量・輝きが、少しでも曇っていたり軽々しく設置されているならば、そんなものはゴミに等しいのである。
カムズは圧倒的な音とイメージ、方向性で我々を魅了した。当時としては珍しい女性ボーカリストのチトセが放つ強烈な歌詞と、本物のハードコアサウンドが提示したものは、聴き手を巻き込んで爆発するようなタイプの『運動』であったのではないか。
84年に解散するまで、カムズ単独での作品はこの12インチしか出ていない。ライヴでしか聴けなかった名曲「悪徳事務所」など、未発表曲も数多いのでコンプリートで再発を望みたいところだが、やはりドグマから出ていたせいか、一向に再発の気配は無い。
このままカムズというバンドが忘れられてしまうようならば、日本でのハードコアなど無意味だ。この時代にこの音を出していたという事実がある限り、ハードコアは輝かしく存在しているし、次世代へと思想的な伝達もなされる。
日本のハードコアの記念碑であり、現在でも充分な威力を保持しているこのレコードは、私にとって最高の宝物であって、なおかつ教科書でもある。
本日二発目のHCコンピ。
これも強烈です。8インチでポスターになるジャケも手作り感覚が溢れていて嬉しい一枚。
参加面子はシステマ、グール、クレイ、ガスタンクの4バンド。
何がいいって、ここでのテイクはどのバンドもカッコイイんですよ。王道のシステマから始まって、グールも妙にカッチリした演奏で燃えるし、クレイはもともと音源少ないから嬉しいし、ガスタンクもこの時期はかなり初期だからハードコア的な切れ味があって面白いんです。
たしか84年作なんだけど、この時期の最先端HCといった感じで興味深いレコード。現在聴いても充分破壊力あります。
ハードコア史上に燦然と輝く大名盤です。
強烈なコンピです。Gism、Comes、Laughin Nose、Gauze、Masturbation、Full X、Route 66、Madam Edwarda と参加面子だけで、どんな内容かは分かると思います。
針を落とすといきなりギズムのA面ばかり聴いていたのですが、先日久しぶりにマスベの方のサイドを聴いたら意外とカッコよく、Full XやRoute 66といったストレートなパンク・バンドも埋もれさせてしまうにはもったいない魅力があり、このレコードの凄さを再認識しました。
この時点で物凄い貫禄とインパクトのギズム、「なんでもいいから金をくれ!」というチトセのシャウトが頭から離れなくなるカムズ、まだ荒削りなサウンドのラフィン、有無を言わさないカッコよさで圧倒する帝王ガーゼ、熱病にうなされているような悪夢サウンドのマスベ、直球なフルX、ロックンロールなルート66、そして奇怪なオルタネイティブバンドのマダムと、これだけ個性豊かなバンドが集まっているだけでも重要な一枚です。
シティロッカー(ドグマ)が再リリースしないため、大変なプレミアがついていますが、聴く機会があったら絶対に接して欲しい一枚です。82年の日本のハードコアがここまで凄いものだったという事実を、なるべく多くのハードコア好きに知ってもらいたいのですが、再発はないのかなぁ…。
権利の問題にもめげずに再発してやるという気骨のあるレーベル・オーナーの方、ぜひこのアルバムをマスタリングして再発してください!! と一応言っておきます。
…やっと!! 本当にやっと発売されたLSD。
期待どおり充実のライヴ音源(音質は微妙)が最高で、DVDももちろん良い。
何度聴いてもカッコイイ名曲の数々。前から疑問だったのだが、「憎悪戦争」は「ぞうあく」と発音しているのだが、これは意図的なものなんだろうか。どちらにしろ言語的に物凄い破壊力である。
ハードコアの概念がどのようなものだったとしても、「JAST LAST」における岡田有希子ジャケのインパクトはその枠外に飛び出してしまい、凶悪な忌まわしいイメージだけでこのバンドが語られてしまう危険性を孕んでいた。しかしながら、LSDという存在が現在まで軽視されなかったのは、一種の呪いであったと解釈しても良いだろう。彼らの音、特にこのアルバムを通して聴けば、ただならぬ気迫とハードコアとしてのレーゾンデートルが鼓膜から直に脳へ伝達されていくのを感じ取れる筈だ。その感覚を今後育っていく世代の子供たちに伝えて欲しい。我々の時代で知りえた素晴らしいことや凄まじいことを、そっくりそのまま未来へ送り届けられるなら、それほど報われるものもないだろう。
だからこそ、こういった再発盤には意味がある。
マスベは以前にも書いたけど、今回はOKレコードの編集盤について。
最初に言っておくと、盤起こしなのかとにかく音質が悪いです。オリジナル盤の方が音はいいですが、ボーナストラックのライヴ音源が聴きたくて買いました。
それにしてもカッコイイですね、卑龍氏のボーカル。うめき声系のボーカルってありそうで無いんですよね。で、あのどろどろのサウンドなので最高です。
主に一枚目の曲がいいんですけど、久しぶりにきいたら「闇の中の子供達」とかもカッコよかったです。闇の中~は最初のベースラインでもうノックアウトでした。素晴らしすぎるバンドです。
最近のハードコアの人にはあんまり人気無いけど、ここでの重苦しいサウンドこそが、昭和のハードパンクなのです。ジャパニーズHCクラシックとして、とても重要な一枚。
ADK時代からのコンプリート。奇形児はやはりヤスさんのボーカルの勢いが素晴らしいですね。きちんと歌詞が聴き取れるのもいいです。ヒロシさんのギターもメタリックですし、演奏能力の高いバンドだったと思います。
で、これまたOKレコードからの編集盤なのですが、ドラムのヒロシマさんがこのレーベルやってるんですね。たしか高田馬場のエリアで物凄い動員数のライヴイベント(ヒロシマさん主催のマサミ追悼かな?)やったときがあって、そんときに過去のバンドの元気な姿が見れてうれしかった記憶があります。
ヒロシマさん、いま新宿で焼鳥屋やってるってきいたけど、OKの方ももっとリリースしてほしいなぁ。こういう重みのあるリリースは大歓迎だし、すでにこれだけ凄いモノ出してるんだから、突っ走ってほしいんだけど…。
奇形児の話に戻すと、とにかく初期の音源が強烈。音質もADKからのやつだけ妙にカッコイイ。路線的には一緒なんだけど、ADK特有のミックスがやっぱり良く聞こえてしまいます。そういえばADKってもともと「江戸っ子」って意味だったっけ…。なんか凄いです。
タムのギターは重くて独特で、何といっても泣ける音だ。
人それぞれ感じ方は違うかもしれないが、G-ZETのインスト曲は僕にとって物凄く切ない。よくメタルなどでは「泣きのメロディ」というような言い回しを用いることがあるが、僕にとってはタムのギターはそれに当たる。とても心に響く、あのこもったディストーションギターのリフは、日本におけるハードコア・パンクというものを全て表している。
すべてをぶっ壊し、ずっしりと重く切りかかってくるタムのギターは、このG-ZETで完成しているのだが、突如失踪してしまったというのが気がかりでならない。理由はいろいろあったと思うが、もう出てきてもいいんじゃないかと思う。誰も彼のことを憎んでなどいないし、このようなCDが出るほどに、彼が残した功績というのは大きいのである。
もしタムが戻ってきて、またあのギターを弾いてくれたら…、と何度も思った。多分日本中のハードコアファンが一度は願ったことだろう。 G-ZETが復活しないか、タムが戻ってきてくれないか、と。
結局、タムは戻らなかったが、このCDはいまだに売れ続けている。後世へ彼のギターの音が伝わっていけば、ファンとしてはそれだけで充分満足だ。みんながこのアルバムを聴いて、カッコイイギターを体験することが、タムにとっても嬉しいことなんじゃないかと思う。
日米混合バンドで、音はジャパニーズスラッシュ+外人シャウト。とにかく強力だったこのバンドについていた形容詞は「スプラッターコア」だった(かな?)。
スケーター系のスラッシュサウンドだけど、ジャップな香りと海外っぽい勢いが混ざっているから独特の緊張感を保っている。
つい最近、突然このコンプリートアルバムが出た。ちょっと高かったけど、思い切って買ってみた。そしてじっくりと聴いたところ、やっぱりハードコアはカッコイイなぁとしか思えず、虫歯ごときで憂鬱になっている自分が情けなく思えてくる。
これ聴いて夏は乗り越えます。
ところでLSDの再発がまた延期してるというのはどういうことだ!
まぁ出るならいくらでも待つけどね。
それまではこのアルバムでぶっ飛ばしていきたいです。
85年リリースの伝説的カセットオムニバスがついにCD化! って十年くらい前の話ですいません。
でもこのCDいまだに売ってますよね。人気はある筈なんだけど、在庫が多いのだろうか?
内容はGAI、GEDON、NO-CUT、コンフューズ、CRAPS、GESSといったバンドのノイズコアがたっぷり詰まった最強コンピ。九州パンクのファンなら絶対必聴。
ガイとコンフューズが入ってるだけで凄いのに、他のバンドのオリジナリティも強烈で、この時代のノイズコアの勢いを充分に体験できる一枚。
カオスUKの影響バリバリのギターの音だけで、好きな人はブッ倒れるでしょう。本盤を知っていれば、『蝉が鳴いているようなギター』、という表現はもう必要ない。『GAIやコンフューズのような』、という形容でばっちり伝わるはずだから。
ヴァイオレント・パーティー。伝説的な作品である。
もう誰が何のバンドにいたかなんて書かなくていいよね!
先にライヴで観てて、これが出たときに三茶のフジヤマで「最近のハードコアでオススメありますか?」と店長の渡辺さんに尋ねたらこれを教えてくれた。「ライヴよりいい」という渡辺さんの言葉どおり、聴いてみるとかなり熱いハードコアサウンドで、日本語詞とサックスもうなりまくる大名盤だった。
他のアルバムもいいが、本作を聴いたときの衝撃が大きかったので、あえてこれを推したい。
ツボをきちんとおさえた極上のハードコアと真摯なメッセージは、いやがおうにも気分が高揚するように仕組まれている。未体験ならばぜひ。
カオティックハードコアとはこの盤で聴けるサウンドを指して使われる言葉である。
重量級の暴力性がパンパンに張り詰めた緊張とともに圧し掛かってくる90年代ハードコアの、まさに聖典ともいえる彼らのセカンドアルバム。それまで荒々しさとスピード感を主に売りにしていたハードコアは、ここにきて圧倒的な重さを全面に打ち出すことに成功した。これ以降、様々なバンドが音圧にこだわり始めたことを考えると、それは一種の転換期であったのかもしれない。
HIS HERO IS GONEのような、と形容されることを彼らは嫌がるかもしれない。だが、HIS HERO IS GONEは明らかに新時代のハードコアサウンドを開拓してみせたのだという事実は曲げられない歴史の一つなのである。
想像を絶する緊迫した空気が、この中には詰まっている。
まさに毒。一枚目が見つからなかったけど、METAL-CAT氏の資料提供のおかげで久しぶりにホット・ロッドをステレオで聴けました。感謝!!
チェルシーの作る曲はドラマティックなのに無駄がなくて好きです。ポイズン時代はヒラオカ氏も歌い方が荒くてワイルド。カッコ良すぎるメタリックハードコアです。
最近メタルコアという括り自体が消滅してしまいましたが、それでも彼らがいたことは伝説として語り継がれています。ギズムにはじまり、ポイズンやデスサイドを生み出した『へヴィメタルタイプのハードコア』は、形は違えど、現在のバンドたちにも多大な影響を及ぼしている筈です。
ポイズンの楽曲は現在入手困難かもしれませんが、根気よく探せば安く出てくると思いますので、見つけたら聴いてみてください。ちなみにポイズンアーツのCDはよくブックオフで激安販売されていますので、500円以下なら絶対に買いです。
ヴォーカルに元リップのジャジャが入ったため、強烈な日本語が炸裂するようになったジャッジメントの最高傑作。この前出たばっかなのに、もう廃盤らしいです。
元愚鈍、バスタードのZIGYAKUと、元デスサイドのMUKA-CHINといった豪華面子で結成されたこのバンド、このシングルからジャジャの加入で、緊張感はマックスレベルに達しています。
真摯なハードコアとは、こういうサウンドのことを指して言うのですね。見事です。
一曲目からジャジャの言葉が痛いほど突き刺さってくるし、極められたハードコア演奏の発する熱量は想像を絶する凄まじさ。こんなに命がけな音楽はまず無いでしょう。絶対必聴!!
ガス二枚目のソノシート。一枚目もいいけど、ナルミさんのヴォーカル(というか頭)が好きなんでこっちを。
ハードコアですね、改めて聴くと。これ以降はだんだんポップになって、ナルミさんも歌い方が変わっちゃうんですよね。そういった意味ではここでのGASが一番好きです。もちろん、これ以降の音源もオススメなんですけど、今度まとめて再発するそうなので、聴きたい人はそちらを購入してみてください。
以前リーンカーネーションという中期ベストみたいなアルバムがキャプテン(だっけ?)から出てましたけど、本作や1stソノの音源も今度再発されるCDには収録されているらしいので、楽しみです。マスタリングされた良い音質でGASが聴けるなんて、いい世の中になったものです。
自殺することは一つの決定であり、覚悟の結果である。自らを殺害することの決意はしかし、常時内面のみで完結してしまう。そしてそれが外部に及ぼす影響などたかが知れている。
ここにある自殺は、優れた決意であり、外部へ多大な影響を与えた偉大なる自殺である。
セクシャルの勢い、自我の切れ味、コンフューズの爆発力、そしてエリート集団M-78の知性が織り成す自殺曼荼羅は、輝かしくも不気味にその存在を誇示し続けている。
内面へ向かっていた筈の力は、いつしか世界中へ作用するようになった。20年も前に放たれたその力が、今もこうして作用していることに驚きを隠せない。
今日は雨が降っていたので、一日じゅう頭が重い。
SDSのこの二枚組完全盤を聴いて、少しは楽な気分になったのだが、毎年この季節になると体調が悪くて仕方ない。
このアルバムは海外から出たインチキブートに対抗するため、オフィシャルで彼らの音源を完全収録して発表したもの。発売されてからすぐに売り切れるという人気ぶりで、一時再発したけどそれももう品切れ。そんなにファンいたっけ? と思いましたが、これだけいいものが売れない方がおかしいですよね。
SDSって何? と思った人は、これを何とかして手に入れてみてください。もともとが1500円なので、プレミアがついてても多分そんなに高くないと思います。高かったら店を怨んで下さい。それぐらい名作です。
チェルシーのギターはいつもかっこいい。
ポイズンの頃も、デスサイドのときも、常に独自の世界を押し出してきた彼が、
ここにきてとんでもない傑作を生み出した。
それがこのペイントボックス。
どの音源も素晴らしいけど、まずはこの1stフルアルバムから。
日本語が豊かなハードコア・サウンドに絡みつく大傑作。もちろん捨て曲ナシ。
テクニカルなメタル・フレーズから、乾いた大陸系の音まで、バリエーションも様々にチェルシーのギターは鳴り響く。
これを聴くと、日本のハードコアがまだまだ勢いを失ってなどいないことが実感できる。
これからハードコアを聴くなら、絶対に聴いておいて欲しい一枚として強くプッシュしておきます。
セクシャルはかなりクオリティの高いハードコア。ヴォーカルはもちろんマディ森本さん。
こんなヤバい音出してるのに、このディスコグラフィーCDはいまだに売れ残ってますね。人気無いんでしょうか? 多分食わず嫌いなハードコア・ファンが手を出してないだけなんだろうけど。
内容的には、スターリンっぽさ丸出しの初期から、ダークで荒削りな昭和のスラッシュまで完全収録している充実盤。これで燃えないというならハードコアはもう聴くんじゃねぇ! と、なぜ一人で熱くなっているのかといえば、やっぱりヴォーカルの人が森本さんだから、という理由のみ。でもいいんです。好きなもんは好きなんだからさ。
グレートすぎるジャパコア必携盤なので、自殺レーベル関係は聴いたことがないという人はぜひここから入ってください。いま(2005年5月)でも普通に売ってますので。
システマの登場は、シーンにおいて一つの転換期を象徴している。まさかこんなスタイルのハードコアが日本から出てくるとは、当時誰も予想できなかった筈である。
とにかく速い。横浜のライヴハウスではまたたく間に彼らは伝説化され、海外にもその凄まじい演奏は広がっていく。まさに新世代のハードコアと呼ぶにふさわしいバンドであった。
また、独特の感触がソリッドに噛み付いてくる曲構成もすばらしいし、音の強度がそこらへんのバンドとは一線を画している。
これはそんなシステマティック・デスの音源を集めたCD。ハードコアであることを徹底的に体現しているので、避けては通れない道であろう。名盤。
カスレ声系ハイテンションボーカルが強烈な、京都のハードコアバンドWARHEAD!!
再発盤はカラーだったり、海外レーベルからのLP盤は他の音源もプラスされているので、どれを買ってもお得なWARHEAD。僕のはオリジナルCD盤みたいです。
もろ直球なジャパコアサウンドに、あの叫び声ボーカルが乗っかることによって生じるとんでもない破壊力こそがこのバンドの魅力。ライヴ、一回だけ見たけどとんでもなくカッコよく速かった。演奏スピードとは別の意味での疾走感というか、とにかく勢いに満ちたバンドです。
90年代初頭のハードコアを代表する一枚として、推薦。
愚鈍と並ぶ広島産のハードコア。切れ味鋭いこの2枚組ソノシートは、広島ハードコアを語る上でも極めて重要な作品。いままでCDで発売されないのが不思議なくらいである。
90年代初頭のリリースだったと思うが、このオリジナリティのある楽曲はもっと古い時代の感覚がしてならない。80年代のジャパコアが好きなら絶対ハマるでしょうね。
地方ハードコアの魅力は『ルーツが見えない』という点であり、このカサブタも、いったいどんな音楽背景があってこの音まで辿り着いたのか興味深い限りである。
愚鈍もそうなのだが、得体の知れない場所から突如発生してきたハードコアというのは、ある種独特の凄みみたいなものを持っていて、それこそが、ハードコア本来の魅力に思えてならないのである。
ギズムとはまた違った形でメタルを取り入れたのがこのデスサイド。初めて聴いたときは、なんて重たいハードコアなんだ! と大興奮したもんですが、最近こういう音のバンド多いですよね。そういう意味では元祖メタルコアとして、とても重要な人たち。
海外でも評価は高いです。私は高校の時コピーしようとしたけどあまりに高水準なメタルテクニックに追いつけず、結局普通のハードコアしか演奏できなかったという悲しい思い出アリ。というか今でもこんなギター弾けないし。このアルバムでは方向性も定まってかなり洗練されたオリジナルなスタイルで、ジャパコアを聴くなら絶対押さえるべき一枚だと思います。
あ、あとこの人たちモヒカンがやたらすごいんで、写真はなんとかして見て欲しいです。デスサイドのモヒカンに燃えたというハードコア野郎はけっこう多い筈。
ハイテクの事実上ラスト盤。しかもプロデュースはよっちゃん。
「コックサッカーブルースリー(NYバージョン)」はイントロのよっちゃんギターもカッコ良過ぎて笑える名曲ですが、それ以上にトータルでハードコアな勢いが素晴らしい。
クレイジーSKBのシャウトはやっぱりカッコイイですね。QPクレイジーになってからも密かに追ってますが、QPの新作「タンク山の動物園」は素晴らしい出来。特に「死村二丁目」はメロディック・デスメタルなリフとNYHCな勢いが合わさった傑作だが、タワレコなどの一部のレコード店では既に取り扱い禁止。音楽的水準がここまで高いのに、いまだにイロモノ扱いされているのは彼らだけじゃないですかね。そういう意味でも殺害塩化ビニールって特異なレーベルですね。素晴らしい。
短距離ランナーだった少年は、いつしか世界最高速を目差すようになった。
彼は、肉体の限界へ挑んだ。
陸上部の練習の後、きまって少年は善行をひとつ行うことにしていた。
それは、自分のためでもあり、迷信じみていると分っていながらも習慣のように少年に染み付いていて、その日も彼は道で行き倒れている旅人にパンと水を与え、旅人の命を救った。
しかし、その次の日から、立て続けによくない出来事が少年を襲った。
怪我のため大会には出場できなくなり、親友が自殺し、両親が離婚した。
しまいに彼は怪我の後遺症で二度とレースに出られない身体になってしまう。
少年は自分の運命を恨み、神を恨み、旅人を憎んだ。
少年が絶望の淵に立たされていたそんなある日、彼はたまたま通りがかったコンビニで、例の助けた旅人が週刊誌を立ち読みしているのを発見する。
憤りが爆発した少年は無言で息を殺し、旅人の背後に忍び寄る。
そのとき、少年の心の中には、殺意と憎悪と、やりばのない悲しみが満ち溢れていた。
少年が近づくと、旅人はびっくりしたように少年の方へ向き直り、
突然笑いだした。
その瞬間、コンビニエンスストアにダンプカーが運転を誤って突っ込み、たくさんの買い物客が死んだ。
でも、少年は死ななかったし、旅人はダンプカーに巻き込まれてボロ布のようになっていた。
だから少年はそのまま帰宅し、スピードは加速することをやめた。
全世界の不幸は、スピードメーターの裏側、ニタニタと薄気味の悪い笑みを浮かべている老人達が操作しているんだと、大人になった少年は子供達に語り歩いた。
彼はアルツハイマーらしい。
不朽の名盤。
レゲエもハードコアも関係無い。とにかくカッコイイ演奏。速く、鋭いだけでなく、ある種の叙情性も持ち合わせていた彼ら。本作の前に出たカセット音源も素晴らしいが、これはこれでベストですね。
バッドブレインズでUSハードコアにはまったという人も多いと思いますが、僕もその手合いです。マジにカッコイイので、よく高校の頃ぶっ続けで聴いてました。
そんな一部の人にとっては青春の一枚であるだろう本作は、最近のUSHCブームでまた再燃してるみたいですね。ぶっ飛ばしていくハードコアナンバーの後のレゲェソングがぐっときたりする構成もいいし、なんだかいいことずくめのバンドです。
ずらっと並んだ屈強な男達が、手にした金属バットで次々と殴りかかってくる。
逃げても逃げても、やつらは追ってくる。
リップクリームの演奏は緊迫した暴力性で武装していた。日本のハードコアではもはや見本とされる彼らであるが、今ひとたびこのアルバムを聴いてほしい。
まず、曲間のコント(真剣なドラマなのかもしれないが)が異様だし、サウンドも更に磨きがかかったハードコアで、異常な緊張感を他のアルバムよりもより深く感じ取ることができるだろう。なぜ、こんなアルバムになったのか?
リップクリームには、意外と理解不能の側面があるように思う。
ナイトメア、いきなり再発ですね。びっくりした。
ナイトメアの音は思いっきりジャップなハードコアで、信じられないくらいの名作です。たしか大阪のバンドだったっけ。セルフィッシュのオリジナル盤はプレミアついてるから皆手を出さなかったと思うけど、こうしてCDでちゃんと出してくれると本当にありがたい。
いやあ、こういう再発は本当に嬉しいので、ハードコア・レーベルの人たちはどんどん名盤を発掘してCD化すべきである。でも、まさかナイトメアが二枚も出るとは思わなかったよ。快挙ですね。
これは買っても絶対に損しないので、ハードコアマニアでなくとも買うべきCDです。特に普段は青春パンクみたいなだっせぇの聴いてる小僧たちに接してもらいたい。日本のハードコアはここまでカッコイイんだという事実を、ハードコア少年たちは噛み締めて大人になってほしいです。そして、かつてハードコア少年だった我々も、こういう再発モノを聴いて感涙にむせび泣けばよいのである。
じゃがりこのサラダがやたら美味く、ボリボリと貪っていたら突如このバンドのことを思い出して、食べるスピードが倍速になりました。で、これはヘレシーの初期音源集。元祖ファストコアなわけですが、普通にパンクとか好きな奴が聴いてもOKなカッコイイ音してます。
オリジナルの7インチがバカみたいに高値だったせいか、1500円くらいで売られたこの再発編集盤は即品切れ。ハードコアファンには大人気で、もうほとんど置いてある店はありません。が、まだどこかに売れ残りがあるはずなので、新品で買うなら今がチャンス。でも再プレスするって話もあるようで、あんまり頑張って探して、入手した次の日に再プレス盤が並んでたみたいな悲劇にならないよう注意しましょう。燃えます。
OUTOのベスト盤、絶妙なタイミングで再発されたね! 一時3600円とかプレミアつけてた某大手レコード屋ザマミロ! 僕は発売してすぐ買ったからよかったけど、買い逃した人はぜひ今のうちに。なんせこの「正直者は馬鹿を見る」や初期のAAの音源も入ってるという大変なお得盤だ。
で、一般的に評価が高いのは、ノイジーなパンクから直球のハードコアに変わった「正直者は馬鹿を見る」以降とされているけど、個人的に一番好きなのはハードコア不法集会に入ってた「I LIKE COLA」だったりする。ただただ「ライクライクライク コーラ!」と繰り返す何だかよく分からない勢いに脱帽。これ聴いて暴れまくって、そして嘔吐してください。
まさかRDPまで出るとは。このデジパックでハードコアの名盤を再発するシリーズは個人的に大好きです。なぜならこんな濃い内容のプレミアつきまくりレコードを1500円なんていうビックリ価格で提供しているから。しかも日本語の解説もかなり濃く、初心者でも安心してこの荒々しいハードコアに接することができます。
この時期のブラジルのハードコアバンドはたしか五バンドくらいしかいなくて、どのバンドも強烈にカッコイイ音を出していたそうです。こういう貴重な音源がなぜここまでカッコイイのかというと、演奏している彼らがマジに怒っているから。そう、最近のブルジョワがやってるファッションパンクなんかでは無く、本物の憤りを叩き付けたヴァイオレンス・ハード・コアなんである。
このRDPの鬼のような高速グラインドコアは、音質は悪く(ジャージャー高音ノイズが混じり、こもった質感なのだが、CD化の際に幾分かクリアになっている)、政治的な本物の怒りを叫び散らすヴォーカルが強烈にハードコア。で、日本のレーベルはこういうのをもっと世の中に紹介していくべきだと思う。くだらないファッションパンクやらなんやらはこのRDPの前ではただの「つまらない音楽」に過ぎない。84年発表の本作が持つ怒りは、現在でも強烈に鳴り響いている。
というわけでハードコア四天王の中で最も恐いのが、このギズムです。ところで四天王ってあとはエクスキュートとガーゼとカムズだっけ? 覚えてません。が、とにかくギズムの新作というか、現時点で最も新しい音源がコレ。
祈ったりとか悟ったりとか、もうそういうのヤメにしようよ。これ聴いてウルトラヴァイオレンスなヴィジョンにとことん洗われたら、もう何も見えない筈。
音楽的にも高水準かつ独自の本気ハードコアなので、聴いてないなんて言わせない。かつてのギズムもいいけど、ここでの完成された形でのギズムを体験していないなら、そいつはハードコアなんかじゃない。本物の凄味を遥かに凌駕した神の領域を垣間見れる一枚。
ちなみに奇怪な老人(多分ホームレス)のぼやきみたいなサンプリングが中盤に入ってるが、そこで話されているカルマに満ちた内容は更にギズムの深淵を浮かび上がらせている。
横山サケビのアグレッシブすぎるおっかないボーカルにランディ内田のメタルリフがザクザクと絡むサウンドは、日本のハードコアを変えた、というより創り出したといってもいい。残念なのは、もうランディ内田のあの強烈なギターを聴けないことである。一ファンとして、心から冥福を祈りたい。
「下水の臭いを嗅ぐと、宇宙から物凄いスピードで言葉が落ちてくるんです」
田中さんは真剣な顔で語り始めた。
「うーん、なんていうか、啓示みたいなものなんでしょうかね。最近そればっかなんですよ。で、公園の砂場に埋まってるプラスチック製の小さなブルドーザーのおもちゃから「助けてくれ、助けてくれ」ってずーーーーーっと訴えられ続けるんです。だからもう夜中の三時だっていうのに砂場を掘り返して(笑)。で、ついに助け出したんですよ。
えっ? 助けたブルドーザーですか? ここにいますよ」
何も無いテーブルの上に、彼は薄汚いおもちゃをポン、と置いた。
「これが煩くてねぇー、助けた後はおとなしくなったんですが」
ブルドーザーは沈黙していた。しかし、よく見てみると、運転席にGIジョーのような無表情な人形(作業服を着ている)が乗っていて、その人形からは特に魅力みたいなものは一切感じられなかったのであるが、胸の奥につっかかるような妙な感覚がして、しばし見入ってしまった。
と、そのとき、かすかに人の声のようなものが聞こえた。
「タス、、、ケ、テ」
私は驚いてブルドーザーを、そして運転席を更に見つめた。すると、どんどんその声が大きくなっていく。
「助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。」
だんだんと力強くなっていく声に得体の知れない恐怖を感じ、私は後ろへ飛ぶようにして下がった。理解できない状況に混乱しながら、ふと田中さんの方を見ると、
「助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。助けて。」
声を出していたのはブルドーザーでも人形でもなく、田中さんだった。
現在、田中宗一郎さんは宇宙で賭け麻雀をやったりして適当に暮らしている。
今日はもうこれ一発です! バッツの最初のシングル。メタルっぽいとかそういうことは言わないで黙って聴いてほしい。このブチキレギターとテンション高いボーカル(気色悪い)を聴いて何も感じなかったらハードコア・インポ! もう二度とこういうのは聴かなくて平気!
バタリオン・オブ・セインツはサンディエゴのバキバキなHCなわけですが、質感としては80年代中頃のジャパコアに近いかもしれません。カバー曲も妙にキマッていて凄いし、ライヴ音源も最高に盛り上がります。最近になって、入手困難だったミスティック(音質は最低)から出てた音源も再発し、ますますバッツに接しやすい世の中になってきました。
今の都会の中学生は、レコード屋に行っても間違えてグレイとか買うような小心者ばかりなので、そういう根性なしこそ、お年玉を全て使い果たしてでも買うべき一枚だと思う。そして死ぬほど後悔して大人になってほしい。
ハードコア!! とにかく素晴らしいです。以上!!!!
バスタードって検索するとなぜかアニメのバスタードっていうのが先に出てきて凄く不快な気分になるんですよね(ちなみにスレイヤーで検索するとスレイヤーズとかいうアニメが出て来る)。そんなにアニメって良いものなんでしょうか? もう僕はアニメなんて呼ばずに「テレビ漫画」って呼ぶことにたったいま決めた。
テレビ漫画が好きだなんて公の場で言える奴は連続殺人とか起こすに決まってるのだから、もっと日本の警察は取り締まるべきだと思う。そうしなければ、キャラクターのフィギュアとかに埋もれた部屋に住む住人によって、何の罪も無い善良な人々が毎日どこかで嬲られ、犯され、殺され続けることだろう。そうならないためにも、テレビ漫画を厳しく取り締まり、住みやすい世の中を保持していくことこそが、我々現代人に課せられた命題であると思う。
ジャージャー鳴りまくるギターが元祖ノイズコアとされている由縁。まるで全力で鼻をかんでいるような下卑た音だ。こういう音の悪い暴力的な音楽は個人的に大好きなので、ヒマな時はいつも聴いている。
カオスUKの凄さは、ああいう曲しかやらない(というか出来ない)ところで、決して音楽的に優れているからではない。ギターでシャーシャーやるぐらいなら誰でもできるし、何が楽しいのかもよく分からない。彼らの目的は音楽から全く見えてこないのである。そこが、彼らのいいところだし、こういう音楽を聴くということはそれなりの覚悟も必要だということ。つまりはカオス。深い混沌です。
白クズどもの暴動! みんな頭髪が無くて血の気が多い。そんな当時のハードコア・シーンの大ボスがこいつら。とにかくライブ音源が過度にエモーショナルなんで、運動会の前夜には鉢巻締めて聴くべし。
暴力的だなんだと言っても、こういうの聴いて全然人とか殺したくならないのは正常であって、ホントにヤバイのはアニメのサントラとかウタダとか聴いてるヤツラに決まってる。だからハードコアファンを迫害するのはもう止めようじゃないか! ぶっちぎりのバイオレンス・パンクである本作を聴いてるようなヤツは、きっと根は優しくて休日はボランティア活動とかしてる澄んだ心の持ち主さ。花壇にお気に入りの花なんか植えちゃってさ。