世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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2006年10月のアーカイブ
JERRY KELLERという、サークルの「TURN DOWN DAY」を書いた人がプロデュースしているので、たしかにサークルっぽい音作り。上質のソフトロックですが、謎につつまれた一枚です。
クオリティの高いポップ・サイケを探しているならオススメだが、まったくどんな活動をしていたのか、どのようなグループだったのかを伺い知る資料が何も残っていないので、バックグラウンドが気になる人にはオススメできません。夜気になって眠れなくなります。
アルバムとして完成度の高いものなので、ハズレを引きたくないときはこれを買ってみてください。
心地良いソフト・ロック・サウンドです。
ピーター・ペレットの声は、ドラッグ漬けのあの感覚を思い起こさせる。だが、それと同時にポップで普遍的なメロディがしっかりと鳴り響き、まるでルー・リードのようなペレットの歌唱も独特の憂いを纏いながら上昇していく。
ペレットは一時ドラッグで再起不能だとか、廃人になっているとか、死亡説までながれていたが、突如復活を遂げ、ライヴを行い、ライヴ盤のリリースも行っている。そこからまたドラッグへ、という話もあるが、ペレットの音楽がドラッグの影響無く鳴り響いていたことが、あの復活の演奏からは感じられる。
「Out There In The Night」の日常風景がゆったりとただ流れていくような美しさや、「Another Girl,Another Planet」のドラッグソングでありながら現実に根付いたロマンティシズムを展開させる手法はあまりにも眩しく、ペレットのソングライティングの良さには脱帽する。
画像はオンリー・ワンズ時代の、ベスト盤で、安価かつ入門には良い内容なのでこれからペレットの世界を覗く人にはオススメしたい。
オンリーワンズを全て聴き終わったら、今度はペレットのライヴ盤を聴いてほしい。魂の美しさがひねくれた性質をも明るく照らしてくれる。
71年、トラッド。
これを正面から聴く気になったのは、キーフのジャケだから、という理由だけで、何の情報もしらないままレジへ持っていった記憶がある。
ジャケ買いというのはよくやったもので、月に一枚はジャケだけで買いものをしていた時期もあった。
そんな中の一枚だが、あらためて聴いてみるとトラッドのツボを押さえた実にクオリティの高い世界がぐるぐる回っている。
屈折した何かを求めていたときには、ここにある優雅な空気は理解できなかったのだが、今になってこういうゆったりとした音を求める気持ちが芽生え始めているような気がする。
ダンドゥ・シャフト。知名度が低いわりに、今検索してみたらなぜか紙ジャケでリイシューされているようなので、これからトラッドを掘り下げたい人たちにとっては良いタイミングなのかもしれない。