世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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2006年12月のアーカイブ
どこにカテゴライズしていいのか分からないのは、このアルバムでのコウジロウ氏のギターがハードロックテイストだったりするからで、エレキブランというバンドの幅広さを思う存分体験できる大傑作。
前作のトマトのやつもいいんだけど、やっぱり一枚選ぶとしたら本作だろう。
やたらと上手いギター、ポップな感触、少しねじまがった歌詞。
エレキブランは特殊でセンスのいいバンドだったと思う。
Lovely morning and I love youのような、テープにしか入っていない曲もCD化してほしかったものだが、あまりにも突然の解散でびっくりした記憶がある。特に、メジャーの最後の方は方向性も変わってきて、次にどんなアルバムが来るのか気になっていた時期でもあった。あと一枚、アルバムを出して欲しかったというのが正直な気持ちである。
末永く続けていて欲しいバンドというのはすぐになくなってしまう。エレキブランもそんなバンドの一つだった。
ビクターからデビューせずに、ずっと自主でつづけていたら。。
そんなことを考えたファンもたくさんいることだろう。エレキブランの曲を聴くと、やっぱり切なさを感じてしまうし、ギターが弾きたい気分になる。
たまに、中古で安くエレキブランのCDが売られているのを見かけると、持っているのに手にとって眺めてしまったりする。
それは一体何の未練だと言うのだろうか?
有名なレコードほど書く気力を失うものもない。
たとえこんな個人のブログであろうと、読み手を意識してしまうとどうにも気取ってしまい、まともな文章やカッコイイことを書かなくては!! などと意気込んでしまうため、結局くだらない感想文に終わってしまう。
このレコードだって、もう売ってないだろうし、ソフトロックブームの時にはちやほやされたけど、今は中古ですら見かけなくなった。
ブーム当時、かつての名盤ということで、このレコードは大絶賛された。
あの時「アソシエイションすげーって」とか言ってオシャレぶっていたフリッパーズもどきみたいな奴らは、今何を聴いているんだろう? ちなみに私は今でもこれを余裕で聴く。聴いてもすぐ忘れるという能力のおかげで、何万回もこれを楽しめるし、聴くたびに「アソシエイションいいな~」などとにこにこ笑顔だ。
結局、こういうポップで素晴らしいレコードは一度名盤とされてしまうと誰も聴かなくなるのかもしれない。
今の10代でロック好きな若者は果たしてこれを聴くだろうか?
そして、聴いたとして心の底から名盤だと思い、自分でソフトロックを演奏するのだろうか?
私の知っている限り、現在の若者バンドでアソシエイションの影響を受けているものはほとんど無い。プライマル・スクリームやニルヴァーナが好きな若者はいても、アソシエイションやフリーデザインでロックを始める者は極マレなのである。
だからこそ、そういう方向から新しいものが発生してほしいな、とは思うのだが、どうだろう?