世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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おれは、あんたのひまつぶしかい?
このときの宮沢正一は、まだフォークシンガーとしての味を持っている。後の人中間で聴けるような闇の世界も、ラビッツのふっ切れたような勢いもほとんど無く、ただただ、日常のスキマから滲み出した茶色い染みを指で擦るかのような渋みと、薄暗い叙情性をオーソドックスなサウンドで聴かせる。
キリスト~、のような薄暗くも美しい世界の構築もここではまだ行われてはいないが、ラストの「音をたてて出ていったものたちへのさいごのうた 」では後の宮沢正一に通じる暗黒面がしっかりと確認できる。宮沢正一という人物の遍歴を知るには重要なレコードの一つであるが、再発の予定は無いという。
この、一聴したところ友部正人をも彷彿とさせるカスレ声のフォークアルバムは、プライベート盤らしいというか、どこかこじんまりとした印象をもってひっそりと横たわっている。
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え!!これ持ってんすか!?
当時何枚くらい出回ったんですかね?
投稿者 notan : 2007年03月08日 11:24
逆に普通のフォーク調の宮沢が聞けて嬉しかったりします。
でも暗黒面はすでに息づいていますよね。
投稿者 KEI : 2007年03月08日 13:14
噂には聞いていましたが、これがジャケットなんですか。
はじめて見ました。
吉野大作のフォーク時代のアルバムものどかなカントリー調の中に「あれっ」というような暗雲がよぎる一瞬がありましたけど、宮沢さんもこの頃から狂気の気配があったのでしょうか。
気になります。
投稿者 吉澤 : 2007年03月08日 16:17
>notanさん
レア過ぎて持ってないですよ~。
たぶん50枚とか100枚だと思います。
まず出回らない一枚ですね。。
>KEIさん
なかなかの好盤ですね。
宮沢氏の本来の音楽性みたいなものが、意外にもブルースを感じさせてくれるので良い一枚だと思います。
>吉澤さん
宮沢さんのダークな空気は確かにこの時点で感じられます。
物凄く自然な感覚ですが、B面最後の曲の狂気性は後の宮沢さんのスタイルに一番近い感覚だと思います。
投稿者 森本 : 2007年03月08日 18:29
さいきん宮沢正一関連の音源をほとんど手に入れましたが
これはまだです。
というかこれ下さい(笑)!
投稿者 TAKA : 2007年03月09日 12:32
>TAKAさん
これは宮沢さん自らが出したくない一枚であるらしいので、本人にとってはあまり触れられたくない部分なのかもしれません。
私も現物は見たことありません。。。
投稿者 森本 : 2007年03月09日 13:27