世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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螺旋階段は渦を巻いたような形状の階段であるが、一部分だけを切り取れば、それはただの階段にしか見えない。全体を把握して初めてそれが螺旋階段であるという判断に至れるわけだ。
この螺旋階段が後に非常階段へと発展し、音楽性がノイズ・インプロヴィゼーションに変化した背景には、おそらくそれほど大きな転換は無かったのではないかと思える。
ここで聴けるサイケデリックなロックは、既に音楽としての位置づけを拒んでいるかのような見事な跳躍で真っ白な空へ飛び去っていった。
あとに残された群衆の顔には、夏の日焼け痕を思わせるような黒い染みが、いつまでも残った。
真実としての演奏ではなく、演奏が真実であるならば釈明は必要とされない。
螺旋階段の中で立ち止まり、捩れているものが自分だと気づくまでの、一瞬の空白がたまらなく好きだ。
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