世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
« Pussy Galore 「Right Now!」 | メイン | WIRE 「pink flag」 »
しばらく放置してしまった。
エスプレンドール・ゲオメトリコの金属ビートが、静かに鳴り響いている。
後半は随分とポップになってしまったが、このカセットのころの重苦しい雰囲気がゲオメトリコの魅力であった。
よくテクノイズの原点だとか言われて一部ではもてはやされているが、ちゃんと聴けば分かるとおりこれはただの雑音であって、曲解したイメージで接すると思わぬ落とし穴にはまりかねない。ノイズはノイズなんだと分からないままこういった音楽を闇雲に絶賛したり、中途半端な知識でテクノとの関連性を説いたりするのはやはり危険である。
まずはゆっくりと聴き、理解した上で、言論は行われるべきだと思うのだが…。
メディアが信じられないのはそのあたりの偽りの情報に踊らされている人があまりにも多いからであり、ゲオメトリコのような存在が誤解されたままの情報で認知されていくという状況はちょっと辛い。
本当は「スペインのノイズの人達」という、たったそれだけの情報で良いのである。実際に音を聴くまでのきっかけとなるのであれば、それは情報として活かされたことになるからだ。そこに余計な装飾は必要ない。ことにゲオメトリコのような音楽は、実際に金を払って聴いた時点で理解できる性質のものなのだから、聴いてみないことには何の意味ももたない。
知識を蓄えることはいい。ただ、体験することの方が何倍も重要だということを忘れないでほしい。
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.asiandrug.jp/mt-tb.cgi/618
体験することの方が何倍も重要っていうのは分かります。
音楽の理解でも、うんちくだけじゃダメなんですよね。
説明できなくても良い音楽とかありますから。がんがん体験したいです。
投稿者 zuma : 2005年11月19日 21:59
そうなんですよ。
なかなか説明しにくい音楽もあるし、言葉で説明できないのが音楽ですので、音楽があまり好きでないという人にもまず体験してもらいたいというのはあります。
レビューというのは体験するまでのサポート的な役割でしかないですから、私もいい加減な情報などはなるべく書かないようにしていきます。ジョークで書くときはありますけど(笑)。
投稿者 森本 : 2005年11月19日 22:17