金延幸子 「み空」

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 空を眺め続けると、ぽっかりと四角く切り取られる部分がある。
 そこはいつのまにか真っ黒になり、何も無い空間のように見える。
 ゆっくりと自殺し始めた水道の蛇口は、群れをなして時間を忘れた。
 み空。
 見てはいけないし、そのことを他人に話してはならない。
 そんな空もあるようで、私は諦念の前に勘違いをする。
 土着的な要素などいらない。そこで習慣を切り離すためのステップを考案してみてはどうか?
 あるいは、罪の背負い方を変えてしまえばいいのでは?
 くだらない発想は全て実現した。
 時にまかせて、我々はただ発案し続ければいいし、また我々はそれぐらいしか意味を持っていない。
 つまり、反省しなくとも良いのだ。

投稿者:asidru 2005年07月16日 21:05

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