世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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エレクトロニカの身体性を考えてみても、電子音と人間本来のリズムというのは上手く同調するものである。佐藤薫が何をもってしてこういった世界を築いたかは謎であるが、音楽的な発生の原理としてはまさに王道ともいえる出現パターンであったわけだ。
タコの1stに入っていた人質ファンクの饒舌な回転ぶりにしても、佐藤薫という天才を如実に音が表現している。彼のセンスの良さは、現在においても廃れることなく受け継がれているし、金属バットの少年と、昭和天皇の幻影が付着した時代感覚はすでに遠くへ置き去っているのである。
現代的な音作りであるとか、時代の先を行っていたなどと言うつもりは全く無い。ただ、ここにある音は時間軸を狂わせる、もしくは忘却させる機能を備えており、ミニマルに反復するリズムは常に迷宮を構築していくのである。
提示されていたものが無残な屍骸ではなく、何も無い死という風景であったからこそ、より一層終末の空気を漂わせているのだろう。
それがEP-4という装置である。
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すごい!「昭和崩御」だ!!
初めて見ました!
うわー、これは貴重ですね。
これって内容は同じなんですか?
投稿者 よしだまこと : 2005年05月17日 23:17
少しややこしい話になるので、わかりやすく物語形式で説明します。
ある日かおる君は自主で「マルチレベルホラーキー」、
メジャーからは「昭和崩御」を発表しようとおもいました。
けれど、日本コロムビアさんはタイトルにビビリ、
結局「昭和大赦」のタイトルでそのアルバムを発表します。
ちなみに「昭和大赦」のジャケはあの血なまぐさい事件が
起きた一軒家です。かおる君のセンスはいつも素敵。
でも、やっぱり「昭和崩御」のタイトルを付けたい。
そう思ったかおる君は、さらに二曲を録音し、ペヨトル工房
というところに持って行きました。そして、12インチシングル
という形で、「昭和崩御」はめでたく復活したのです。
デザインとタイトルはそのままに、内容だけ変更という手法で
このレコードはいまもひっそりと出回っています。
というわけです。
ちなみに法外な値のプレミアをつけるような店で買うことはしない方がいいです。
適正価格は500円~2000円ということさえ知っていれば、
大損は回避できます。
昭和大赦の方は3000円以内なら買いです。
投稿者 森本 : 2005年05月18日 14:35