ザ・バッヂ 「タッチ」

ザ・バッヂ「タッチ」.JPG

 あきれた顔の少年少女の横っ面を、
 思いっきり張り倒す。
 教育であり、権力を誇示する意味もある。
 だから、あいつらはガムをくちゃくちゃ噛み続ける若者が嫌いなのだ。朝から晩まで道徳の基準を探し、工場の床に転がる無数のネジを拾い集めることしかできない。何せ汗と油にまみれての結果が微々たる給料なのだから、彼が失望に満ちた瞳になるのは当然の成行きなのかもしれなかった。
 髭剃り跡を左手でこすりながら、何種類かの死を分別する。
 彼の一日は、ちっとも美しくない。
 
 歌謡曲だなんだと言われても、これは間違いなく日本最強のパワー・ポップバンドである。甘酸っぱい青春の一枚。CD化して未発表音源なんかも発売されたけど、あのころ聞いたザ・バッヂの曲は、やっぱり特別だったのかもしれない。

 

投稿者:asidru 2005年04月12日 14:23

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