世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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マコの19歳の頃のデビュー作。自宅録音の可能性が知りたければまず本作をハードリスニングするべきだろう。
ここで描かれている宇宙は誰のものでもなく、マコはその宇宙を自在に切り取って広げることができる天才だ。200種類もの楽器を使いこなし、鍾乳洞で録音したり、奥さんや猫の声を取り入れたりする姿勢は柔軟というより不定形と言った方がいいのかもしれない。マジカルパワーマコが誰で、どこにいて、どんな人間なのかは関係ない。ここに詰め込まれた音楽の素晴らしさは、他のどんな存在も追いつくことのできない性質のものである。
人は音楽を聴くと、まずそのミュージシャンや作品、または音楽を現在聴いているという前提の思考みたいなものが常に先行してイメージされるわけだが、マコの作品に限っては、そのプロセスが始めから破綻した状態で提示される。つまり、音を聴いているという感覚と、それによって引き出される筈のイメージがあらかじめ封印されていて、マコの作り出した宇宙が聴き手のイメージを侵食してしまうのである。
マジカルパワーマコが宗教家や科学者にならなかったのは、自分自身で宇宙を操ったり創造することのできる人間だったからに違いない。灰野がヴォーカルで参加している「空を見上げよう」などを聴けばわかると思うが、マコは複雑な世界を構築するタイプでは無く、ありのままの宇宙を目の前に広げるような手法で、常に聴き手を圧倒してきたのである。
本盤の他、ポリドールからの三枚と、最近の音響風の楽曲、そしてマムンダッドから突如リリースされた未発表音源集と、どれを聴いてもマコという宇宙がぽっかりと口を開けている。そこに飛び込む勇気さえあれば、簡単に世界を変えることが可能なのだ。
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投稿者 NY : 2011年02月14日 13:19
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投稿者 NY : 2011年02月18日 17:17