世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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メタルボックス。だけど僕の持ってるやつは缶が錆びてしまって赤錆ボックスと化している。
でも肝心の中身は状態よく保存でき、未だ現役で聴ける。
ジョン・ライドンが行き着いたのがこのような地平だったことは、パンクというカテゴリの持っている虚無感覚の肥大が原因である。つまりはやる気がないフリをするフリ。偽りのニヒリズムを飛び越えた本物の虚無感が鋼鉄の入れ物に詰まっている本作は、若いうちに聴いておきたいアルバムベスト10位以内には必ず入れたい名盤だ。
正直、ピストルズなんか聴かなくても何ら問題はないが、こっちは必聴。パンクでいることの意味や、反抗することの果てにあるものが、ゆったりと首をもたげてこちらを見つめている。逃げられない恐怖と底知れない喪失感に脅えるときは、かならずこれがBGM。
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