世の中の右と左そしてうしろ 暗がりで笑う人をみたときや 銀行のATMで現金を取り忘れたときに なんとなく読むブログ
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銀の林檎は変な音を出すことで有名だった。自分だけの音楽、自分だけの宇宙。そんなものを設置するためだけに、銀の林檎は我を忘れて電子音を発し、歌う。宇宙船が満員になっていることに気付いてなかったのは、彼らが最初から一人としてのスペースしか所有していなかったからだ。だから、誰のせいでもない。
システムを構築することがここまで容易かつ軽はずみな気持ちで可能だということに、賛同するような真似はしたくないし、歴史のような広大な地平から見て彼らを語りたくもない。だから、いつしか銀の林檎は忘れ去られてしまうだろう。そのときに誰かがこの音楽を思い出せば、また空間が幾つもねじれていくのである。
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